2012年2月12日日曜日

コートジボワールの国民国家化

SONYの『世界遺産』、今日はケニアのトゥルカナ湖をやっていた。なかなかいい。ナイルパーチのでかさなど、ビデオにとっておきたい内容だった。(だが、我が家にはそういう電化製品がない。笑)
ところで、産経新聞のWEBニュースで、『サッカーと独裁者 アフリカ13カ国の「紛争地帯」を行く』の書評が載っていた。ちょうど、アフリカネイションズカップの決勝戦に合わせてだと思う。私の応援していたニジェール(本年1月3日付ブログ)もブルキナファソも全敗で決勝トーナメントに進めなかった。決勝は、ザンビアVSコートジボワールである。
http://members.jcom.home.ne.jp/wcup/AfricaNationsCup2012.htm

決勝に進んだコートジボワールのことが、上記の本にこう載っているらしい。「サッカー強豪国となることで国家の統一を実現することが出来たコートジボワール」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120212/bks12021208000011-n1.htm

私は、ふっと思い出したのだった。今は大学3回生になっている前任校の英語科3年の生徒たちに地理演習(2単位)で、本格的なWHE(世界遺産教育)をやったことがある。WHEは、様々な取り組みがある。世界遺産そのものを学ぶことが主流のようだが、私は世界遺産を「通じて」学ぶことを主眼としたのだった。世界の危機遺産リストから、その原因を導き出しながら、生徒にアフリカの危機遺産の1つを選ばせたのだった。彼女らが選択したのが、コートジボワールの「コモエ国立公園」であった。密猟、過放牧、管理の欠如などによって危機遺産指定された世界遺産である。ここで、アフリカ開発経済学と合体させたわけだ。

彼女たちは、様々な質問を私にぶつけ、話し合い、このコモエ国立公園を危機遺産から脱するための方策を考えた。最後は入試直前となったため、きっちりした文書には残さなかったが、彼女たちが考えたコートジボワール版のPRSP(貧困削減戦略文書)のようなものができた。面白かったのが、近代国家論から、コートジボワールの国民国家化をはかるのに、サッカーを利用するというのがあったのだ。政府がナショナルチームを強化することで、国民意識を強くする、と言うのだ。その時、私は高校生らしい意見だなあと微笑んだのだった。ところがどっこい、コートジボワールでは、本当に国民意識を強めるためにサッカーは役だっていたのだった。

この『サッカーと独裁者 アフリカ13カ国の「紛争地帯」を行く』という本、面白そうだ。ちょっと高いので、すぐ手が出ないが、アマゾンで中古本が出る頃注文しようかなと思っている。

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